【さいたま市の歯医者】食育とお口の健康|しっかり噛んで得られる唾液の5つの作用
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お子さんの食事の様子を見ていて、「あまり噛まずに食べているかも」と感じたことはありませんか。 関口 一樹 院長
じつは、噛む回数が少ないと、唾液の分泌が減り、お口の中の環境にさまざまな影響が出ることがあるのです。
唾液は、食べものの消化を助けるだけでなく、むし歯や口臭を防ぐためにも欠かせません。
毎日の歯磨きに加えて、唾液がしっかり出る食べ方を意識することが、お口の健康を守るために重要です。
今回は「しっかり噛むこと」がお口の健康につながる理由を、唾液の作用に注目してわかりやすく解説します。

2005年 東京歯科大学 卒業
2015年 関口歯科医院 副院長
2025年 せきぐち歯科こども矯正歯科 院長
医院名:せきぐち歯科こども矯正歯科
所在地: 〒330-0071
埼玉県さいたま市浦和区上木崎5丁目16−1
唾液のもつ5つの作用

唾液にはさまざまな作用があるため、食べものをよく噛んで唾液の分泌を促すのが大切です。
1.お口を潤し、粘膜を守る
唾液にはお口の中を湿らせて潤いを保つ「湿潤作用」があります。
お口の粘膜が保護されるだけでなく、食べものの飲み込みや、スムーズな発音にも影響します。
口呼吸の習慣があると、お口の中が乾燥しやすくなり、唾液の作用が十分に発揮できなくなるため、注意が必要です。
2.お口の汚れを洗い流す
お口の中に残った食べかすや汚れを洗い流すのも、唾液の重要な役割の一つです。
唾液が減ると、汚れがお口の中に残りやすくなり、口臭やむし歯の原因にもつながります。
3.食べものの消化を助ける
唾液には消化酵素が含まれており、食べものの消化を助けます。
よく噛んで唾液が多く分泌されると、体内に栄養素が吸収されやすくなるのです。
そのため、唾液の分泌が不足すると、胃腸に負担がかかるリスクにつながります。
4.細菌の増殖を抑える
唾液には、お口の中で細菌が増殖するのを抑える効果があります。
むし歯のおもな原因は、歯の表面に付着した歯垢に含まれる細菌です。
そのため、毎日の丁寧な歯磨きで歯垢をしっかり落とすことが、むし歯予防の基本ですが、よく噛んで唾液の分泌を促し、お口の中を清潔に保つことも大切です。
歯磨きとあわせて、しっかり噛む習慣を身につけることで、より効果的なむし歯予防が期待できます。
5.酸を中和し、歯を守る
唾液は、お口の中の酸を中和し、歯をむし歯から守る大切な役割を担っています。
飲食をすると、むし歯菌が出す酸の影響でお口の中は酸性に傾き、歯の表面からカルシウムやリン酸などのミネラルが溶け出す「脱灰(だっかい)」が起こります。
唾液には、酸性に傾いたお口の中を中性に戻す緩衝作用(中和作用)と、溶け出した歯の成分を修復する「再石灰化作用」があり、歯を元の状態に戻そうと働いているのです。
脱灰が再石灰化を上回ることでむし歯は進行していくため、よく噛んで唾液の分泌を促し、お口の環境を整えることが大切です。
よく噛むことは脳機能にもよい影響をもたらす

よく噛む習慣は、脳の働きを活発にし、記憶力や集中力の向上にもつながります。
食べものを噛むと、顎を動かすための筋肉である咀嚼(そしゃく)筋が使われ、顎の周囲にある血管や神経が刺激されるため、脳への血流量が増えます。
血液は脳に酸素や栄養を運ぶ役割を持っているため、血流が増えることで脳が活性化しやすくなるのです。
噛むことで脳への血流が増えると、記憶に関わる脳の部位の働きが高まり、記憶力の向上につながると考えられています。
実際に、噛みごたえのある食事をとった子どものほうが、記憶に関するテストの成績がよかったという報告もあります。
参考:独立行政法人 農畜産業振興機構 ホーム > 野菜 > 野菜の情報 >月報「野菜情報」バックナンバー>2021年7月号「 噛(か)むことの大切さを見直そう ~野菜の効用と食べるタイミング」~ >
しっかり噛むための、食事の姿勢のポイント

しっかり噛むために、食べるときの姿勢で気をつけたい、以下の3つのポイントを意識しましょう。
1.足の裏を床につける
2.股関節、膝、足首が直角になるように座る
3.背もたれに寄りかかりすぎず、身体をやや前に倒す
足元が不安定だと身体全体がぐらつき、噛む力が入りにくくなります。
椅子に座ったときに足が床に届かない場合は、踏み台を使ったり足を支える台の高さを調整したりして、足の裏がしっかり接地するようにしましょう。
足元が安定すると、食べるときの姿勢が保ちやすくなります。
むし歯と食育の関係

むし歯予防は歯磨きだけでなく、糖の摂り方も大きく関係します。
むし歯は、細菌が糖分をエサに酸を出し、歯が溶けることで起こります。
そのため、甘いものを控えることも重要ですが、実際には食べる量だけでなく、食べ方も重要なのです。
甘いものを繰り返し食べ、お口の中に常に糖がある状態が続くと、お口の中が酸性になり、歯が溶けやすい時間が長くなってしまいます。
そのため、甘い食べものや飲みものは、量だけでなく摂る回数を意識するのが重要です。
食事や間食の時間を決めて、よく噛む習慣をつけることが、むし歯予防につながります。
むし歯を防ぐためには、歯科医院でのケアとあわせて、家庭での食育を見直すことが欠かせません。
特におやつの内容や飲みものの選び方には注意が必要です。
お菓子だけでなく、ジュースやスポーツドリンク、乳酸菌飲料などの甘い飲み物を少量ずつ何度も飲んでいると、お口の中が酸性に傾きやすくなります。
一見すると健康によさそうに見える飲み物でも、糖分が含まれている場合は、むし歯のリスクにつながります。
おやつを与える際は時間と量を決め、水やお茶を一緒に摂りましょう。
定期的な歯科検診や毎日の歯磨き習慣の改善に加え、食事の仕方やおやつを見直してみるのもおすすめです。
歯科で行う食育サポート

お子さんのお口の健康を守るためには、ご家庭での歯磨きや食育に加え、歯科での定期的な検診も大切です。
むし歯は早い段階では自覚症状が出にくく、見た目だけでは気づきにくいことも少なくありません。
そのため、歯科で定期的にお口の状態を確認し、むし歯のリスクや磨き残しの傾向を把握することが、予防につながります。
当院では、むし歯予防だけでなく、噛む力や飲み込む力の発達を重視した食育サポートを行っています。
顎運動測定器を導入しているため、噛むときの顎の動きや筋肉の動きの客観的な評価が可能です。
得られた結果をもとに、顎の発達につながる食材の選び方や噛み方についてもご提案しています。
また、お口の機能や顎の成長段階に応じて、年齢に合った食事やおやつの摂り方についてもアドバイスしています。
お子さんの食習慣やむし歯予防のお悩みは、当院までご相談ください。








